片麻痺の方に対して家族でできるリハビリは?

 

今回は脳卒中の方のご家族向けの内容です。

 

「もっと良くなって欲しい」

 

ご家族の方も望むことかと思います。

 

だけどなかなか何をしたら良いのか?

 

どこまでしたら良いか

 

と不安も抱えていることも多いはず。

 

 

 

理学療法士として、

 

これまで多くの脳卒中の方、

 

ご家族の方と関わった中で学び・気づいたことを書いていきます。

 

 

できること、できないことを明確にする

 

ポイント①:本人ができることは自分でやってもらおう

 

意外に多いのはこれです。

 

本人ができることまで家族が助けてしまう。

 

そうすることで本人が自分で動き、

 

考えるチャンスが減ってしまいます。

 

 

 

もちろん以前のようにスムーズにできないこともあります。

 

時間がかかってしまうこともあります。

 

 

 

家族の方も仕事や家事など、

 

ずっと側につきっきりという訳にもいきません。

 

 

 

でも転ぶ危険性が少なく、

 

本人にやろうとする意欲があるのであれば、

 

少し見守ってあげてください。

 

 

 

時間をかけても自分自身でできることが、

 

本人にとって自信につながります。

 

次はもっと速くやろうとか、

 

他のこともできるようになろう、という意欲にも

 

つながります。

 

 

また、

 

どこが上手くいかないのか?

 

どこに時間がかかるのか?

 

に気づくチャンスでもあります。

 

 

 

 

だけど、あまりに時間がかかったり、

 

上手くいかずに本人がイライラしてしまったり、

 

疲れが出ていたり、

 

やる気をなくしてしまう場合には助けてあげてください。

 

 

 

昨日できたから、

 

今日もできるとは限りません。

 

頭の回転や体の動きや硬さにも波があります。

 

 

②一つの動作でも、できること・できないことがある

 

例えば、着替えの動作といっても実は

 

1.棚から服を出す

 

2.服の前後を見分ける

 

3.左右の手(または足)を入れる側を見分ける

 

4.実際に入れる(基本的には先に麻痺側から)

 

5.反対側を入れる

 

6.ボタンをとめる。チャックをあげる。ベルトを締める。

 

 

 

脳卒中といっても、症状は様々です。

 

上記の流れの中でどこができるのか、できないのか?は

 

皆さん違います。

 

 

 

手足は動いても、物(服)の

 

前後左右が分からなくなったりする方もいます。

 

 

上半身はできても、下半身は難しい方もいます。

 

 

 

服の素材(セーターなど伸びやすいものとワイシャツやパジャマなど伸びにくいもの)によって

 

できる、できないが変わってくることもあります。

 

 

 

③声のかけすぎも禁物!

 

どうしても動作の一つ一つがスムーズにいかないこともあります。

 

家族の方も時間に追われていたり、

 

なんでこんなことができないの!!!とイライラしてしまい、

 

「早くやって!」「◯◯して!」と

 

急かしてしまうこともあるかと思います。

 

 

 

 

でもその声かけが余計に焦りにつながり

 

上手くいかなくなっていることもあります。

 

 

 

 

また動作が止まってしまっている時も、

 

実は頭の中はフル回転で考えていることもあります。

 

声かけの内容の理解をするまでに時間がかかっていることも…。

 

 

そんな時に、さらに追い討ちをかけるように

 

言われると余計に混乱してしまうこともあります。

 

 

 

本人が

 

「何するんだっけ?」

 

「どうするんだっけ」

 

と助けを求めた時にだけ、

 

声をかけて見守ることも大切です。

 

 

 

*********

 

 

 

できれば回復期リハ病院の入院中に作業療法士さんに、できること、できないことを確認してみてください!

 

細かな工夫や声かけのポイントも教えてくれますよ!