脳卒中のリハビリで良い病院は?

家族や知り合いが

 

脳卒中になりました。

 

どこか良い病院は知りませんか?

 

*脳卒中:脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血の総称

 

 

これまで脳卒中のリハビリに関するセミナー講師をしてきました。

 

そのためか脳卒中のリハビリに精通しているという

 

周囲の方のイメージがあるようです。

 

ありがたくもあり、嬉しいプレッシャーでもあります。

 

 

 

 

そこで時折、上記のような質問を

 

知り合いのセラピストやプライベートの友人などから聞かれます。

 

 

 

 

セミナーなどで現場のセラピスト事情を知っている立場から私なりに思っていることを伝えようと思います。

 

 

 

有名な病院に入院すれば良くなる?

 

病院ランキングで上位に出ていたり、

 

テレビなどに出ているからといっても、

 

 

 

正直あてになりません。

 

 

 

それは何故か?

 

と言いますと、

 

 

病院が有名であることや有名なセラピストがいることと、

 

 

あなたの知り合いの脳卒中の方の

 

抱える問題を解決してくれるか?

 

望みを叶えてくれるか?

 

要するに良くなるのか?

 

 

 

は実は別問題だからです。

 

 

 

 

セラピストも千差万別です。

 

 

もちろん教育体制がしっかりしている所もあります。

 

 

しかし学校教育と同様、教育体制がしっかりしていても(逆にしっかりした教育体制がなくとも)できる/できない人(セラピスト)はいます。

 

 

 

 

そして有名なセラピストがいる病院だからといって、そのセラピストが担当になるかどうか?という運の要素があります。

 

 

 

そしてその治療技術や担当セラピストとの相性もあります。

 

 

 

 

どんどん引っ張ってスパルタでやって欲しい!

 

という方もいれば、

 

私のペースに合わせて背中をそっと押して欲しい…

 

という方もいるはずです。

 

 

 

セラピスト側も元気で

 

積極的に色んなことをチャレンジしよう!というセラピストや、

 

慌てずゆっくりやりましょう(^^)

 

といった様々な人がいます。

 

 

その他にも外見や性別、

 

口調や振る舞いにも

 

患者さんそれぞれの好みがあります。

 

 

 

有名なラーメン屋さんでも行ってみるとあれ?と思うことや

 

逆に有名でなくてもおいしいっ!!!なんてこともあるはずです。

 

訓練だけがリハビリではない

 

加えて、セラピストの相性だけではありません。

 

毎日を過ごす病棟の看護師さんなどが

 

どれだけリハビリテーションに積極的なのか?も大切な要素です。

 

セラピストの訓練時間は1日の中では最大でも3時間です。

 

逆に言えばそれ以外の時間の方がよほど長いんですね。

 

 

 

そのため病棟スタッフが、

 

車椅子に乗ったり、

 

病棟内を歩く機会を設けたりと、

 

病棟においてもいかに患者さん自身が

 

安全を確保された中で動くことを促しサポートしてくれるのか?

 

そこで安全面に関して

 

病棟の看護師さんが医師やセラピストと

 

密なコミュニケーションを取っているか?

 

 

患者さんにできることまで助けていないか?

 

できないことを無理にさせていないか?

 

適切な目配り・気配り、サポートができているか?

 

ご家族にも適切なサポートの方法を伝え、

 

家族も安心して乗り移りやトイレが行えるようなアドバイスをしているか?

 

といったことも大きく影響してきます。

 

 

 

 

訓練の時だけ頑張って動いて、

 

他の時間は食事とトイレの時以外は寝てしまっている…

 

なんてことでは体力は落ちちゃいますから。

 

 

 

 

結局は人と人との出会い

 

だと思っています。

 

 

 

もちろんご相談頂ければ知りうる限りで

 

私の意見としてお伝えさせては頂いてます。

 

 

 

 

 

そしてセラピストの皆さんは、

 

患者さんに「この人はハズレだ…」「担当を変更したい」と思われないように、

 

日々自己研鑽しましょうね。